アプリ開発には、サーバ側の構築も必要になることが多いです。データベースを用意したり、認証の仕組みを用意したりする必要がありますが、こういったバックエンドサービスの構築にはコストがかかり、アプリ開発に集中することが難しくなります。サーバ管理コストもかかります。そこで、今回は、サーバを自前で用意、構築しなくてもバックエンドサービスを使ったアプリ開発ができる Firebase について紹介します。
Firebase の概要
Firebase とは、Google が提供するアプリ開発のためのプラットフォームで、BaaS（Backend as a service）と呼ばれるクラウドサービスの一つです。
Firebase を使うことで、アプリ開発者は、バックエンドサーバの構築と管理なしにバックエンドサービスをアプリに組み込むことができるので、アプリ開発に集中することができます。
元々は、Firebase, Inc. が開発したものですが、2014年にGoogleに買収され、今の形となっています。
公式サイト : https://firebase.google.com
Firebase の機能
ここでは、Firebase の代表的な機能をいくつか取り上げて紹介します。
Cloud Firestore
クライアント・サーバ間で、リアルタイムにデータを同期できるNoSQLデータベースの機能です。
オフラインでもデータベースの変更が可能で、オンラインになった時に自動的にデータを同期する機能もあります。
次に紹介する Cloud Functions for Firebase と組み合わせることで、サーバレスなアプリを開発することができます。
Cloud Functions for Firebase
サーバレスでバックエンドを開発できる機能です。
ユーザ登録が完了したら、メッセージの送信するというような、イベントドリブンな処理をサーバレスで行うことができます。
Firebase Authentication
簡単に安全な認証システムをアプリに組み込むことができる機能です。
パスワード認証や電話番号認証、Google アカウントによる認証など様々な認証方法が用意されています。
Firebase Hosting
Webページを素早く公開できる機能です。
コンテンツは、世界中に配置されているサーバにキャッシュ保存されるので、ユーザへ高速に配信されます。
Cloud Storage for Firebase
写真や動画など、ユーザが作成したコンテンツを保存、提供することができる機能です。
アプリが急激に拡大して保存量が増えても大丈夫なように、スケールアウト機能も備えています。
Google Analytics for Firebase
Firebase に埋め込まれている Google Analytics で、アプリの分析を行うことができる機能です。
アプリの使用状況やユーザの行動を分析することで、マーケティングやパフォーマンス改善に繋げることができます。
Firebase Cloud Messaging
新しいメールやデータがあるというようなメッセージをアプリに通知できる機能です。
iOSやAndroidなど様々なプラットフォームに、プッシュ通知をはじめとしたメッセージを送信することができます。
その他
ここで紹介したもの以外にも、Firebase には様々な機能があります。
詳細は、以下のリンクをご参照ください。
料金プラン
Firebase の料金プランには、無料の「Spark」と有料の「Blaze」の2つがあります。
無料の「Spark」プランは、機能に制限がかかっているものがあります。例えば、Cloud Firestore の場合は、書き込み2万件/日、読み取り5万件/日 というような制限があります。制限を超えると使用できなくなるので、注意しましょう。
有料の「Blaze」プランは、使用した分だけ料金がかかる従量課金制となっています。
最新情報は、以下のリンクをご参照ください。
まとめ
今回は、Firebase の概要と機能、料金プランについて紹介しました！
- Firebase を使うことで、バックエンドサーバの構築や管理なしにバックエンドサービスをアプリに組み込むことができます。
- 様々な機能が用意されているので、目的にあったものを選びましょう。Cloud Firestore とCloud Functions for Firebase のように機能を組み合わせて利用することもできます。
- 料金プランには、機能に制限がある無料のプランと、従量課金制の有料プランの2つがあります。
以上で、Firebase とは？ 概要や機能、料金プランを紹介 は終わりです。
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